日記 8月23日 祝21歳

10年来の友人と遊ぶ。彼の誕生日は3月で自分の誕生日が8月なので大体半年周期で互いの誕生日を祝い、その都度プレゼントを用意する習慣がある。振り返ってみればこの習慣がもう10年ほど続いているという訳なのだけど、これは本当に凄い事だと思う。今日は午後2時ごろから集まり、「バイペッド」と「レゴワールド」というゲームをプレイした。本当にざっくりと言ってしまえば僕ら二人の幼少期を形成したのは「リトルビッグプラネット」のような欧米製のアクションプラットフォーマーと「マインクラフト」が代表するようなサンドボックスゲームの二系統に分類される。バイペッドはリトルビッグプラネットのようなアクション性と無機質で柔らかいプレイフィールが印象的だったし、レゴワールドは言わずもがなマインクラフトのような自由度と世界の角張った輪郭、自動生成のフィールドの感覚がとてもノスタルジックな気分にさせてくれた。レゴワールドはプレイ中に天の声のようなナレーションが入り、ゲームプレイを誘導してくれる。この感覚もまた何処か懐かしい。揚げたてのポテトをコーラで流し込みながらプレイするゲームはいつだって最高。今日は特に自分がダーッと喋ったように思う。こんなに他人と喋る事があるのだろうかと自分でもびっくりするほどだった。直近では自分の就活、彼の院進の話から始まり、ゆくゆく家庭を持つのだろうかなどなど話す事は多かった。話していくうちに人生はあっという間だなぁなどと感慨に耽る一方であと何十年も生きる途方も無さを思った。友人が少ないこと、付き纏う寄る辺の無さについても特によく話した。そう思ってみると僕らの人生はまるでサンドボックスゲームのように思える。荒涼とした何も無い場所に独りで放り出され、居場所を作っていかなくてはならない。シビアな世界、サバイバルモードだ。エンダードラゴンを倒したところでゲームは終わらないのだ。途方も無く無限のようで有限だ。願わくば地道に採掘をし製錬して磨かれていく鉄鉱石のような人生にしていきたいものだとか思ったり。母親の用意したミートボールナポリタンを挟みながら互いを励ましたりする時間はとても有意義だった。自分は昔から人から貰ったものを捨てるのが苦手なので、大昔に彼から貰った年賀状や2人を写した10年前の写真がしっかりと残っていた。あの頃写した写真にはピースで隣り合わせで座る僕らの姿が映し出されていた。今日はあの頃と同じ構図でちょうどほぼ10年目の節目を祝して同じポーズでツーショット。10年続くならもう10年は続くだろうとそう思った。